😎 シルビア(PS13) 180SX(RPS13)
AACバルブを一番閉めた状態でも、アイドリングが1000rpm以下に下がらない症状の事例です。
アイドリングが高くなる症状にはいろいろな原因がありますね。
例えば、ホースからエアを吸っていたり、スロットルセンサーが故障したり、サーモスタットが開いたまま固着しているなど様々です。
しかし今回の事例は、通常の作業ではなかなか原因を特定しにくい症状だと思います。
作業
まず年式的にホースの劣化が多い車両なので、ホースが切れていたり外れていないかを最初に確認しましたが大丈夫でした。
診断機に掛けてもセンサー類の異常は無し。
次に進めた作業は、AACバルブの清掃と調整、点火時期の調整、スロットルセンサーの電圧、エアフロの清掃、ニュートラルスイッチが正常に動いているかの確認、サーモスタットを外して正常に動いているか確認をしましたが特に問題なし。
スロットル本体も汚れが溜まると隙間が空いてアイドリングが高くなるので清掃しましたが、アイドリングは下がらず。
稀にエンジンコンピューターが故障してもアイドリングが高くなることもあるので交換しましたがコンピューターも問題なし。
残るはインテークマニホールド廻りが怪しいので作業していきます。
インテークマニホールドのガスケットが劣化して空気を吸っている可能性もあるので確認しましたが綺麗な状態。
AACバルブは診断機で点検した時に、数値が動いているので問題は無さそうでしたが、とりあえず交換をしました。
でもアイドリングは1000rpm以下に下がらない・・・
お手上げ状態で作業する所も無くなってきてのでもう一度、診断機に掛けてみましたが、何回見てもせンサー類の故障も無いし水温も適温です。困ったな~と思いながら電圧等チェックしていると、AACバルブのアイドリング時の数値がいつも見ている数値と若干違うことを発見!
とりあえずもう一度、AACバルブを交換しようと作業を進めました。
作業を始めてAACバルブの水回りのホースを外した時、リターン側のクーラント水が出ているのにAACバルブに入っていく方のホースにはクーラント水が出ていないことを発見!
パイプが詰まってる??
☆矢印のパイプがAACバルブのホースにつながっています。
パイプが詰まっているか確認する為に、エアガンでパイプに空気を送ってみましたが空気が入っていかない・・・ 完全に詰まっている。
1回目にAACバルブを交換した時には気づくことができませんでした・・・
水回りの配管を取り外して針金をパイプの穴に刺すと、詰まっていた場所は貫通しましたが想像以上にパイプの中が汚れていたので、在庫であった中古のパイプに一式交換しました。
インテークマニホールド廻りを組付けてエンジンを始動! 水温が適温になるとエンジン回転は800rpm前後に落ち着きました。
今回、エンジン回転が1000rpm以下に下がらなかったのは、パイプが詰まってAACバルブに水が回っていなかったことが原因でした。
しかしAACバルブに水が回っていないのであれば、エンジンの水温が80度でもAACバルブは水温を測定できないので数値的に水温はかなり低いはずなのに、エンジン始動時の1500rpm前後から1000rpm前後まで回転が落ちるのはなぜだろう??
考えて出た結論!
ACCバルブのリターン側は水が通っているから、ある程度AACバルブ内の温度は上昇すると思うので、暖機運転が終わると1500rpm前後から1000rpm前後まで回転が下がったのでしょう。
しかし直接AACバルブに水が通り抜けない為、エンジンの水温までAACバルブ内の温度が上昇せず 1000rpm以下にならなかったんだと思います。
よくよく思い出してみると、エンジン始動時に1500rpm前後から1000rpm前後まで下がっていく時間が通常より長かったと思います。
時間は掛かりましたが原因がわかって良かったです。年式の古い車両やメンテナンスの良くない車両は想定外を常に考えておく必要がありますね。😊
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